ACTIA JAPAN 株式会社 (アクティア ジャパン)

拡張アーキテクチャから車両ライフサイクル管理を網羅するACTIAの専門知識

1/24から1/26まで東京ビッグサイトにて開催されるオートモーティブワールド2024に、技術的および産業的卓越性の専門知識を有したACTIAが拡張アーキテクチャと車両ライフサイクル管理についてブースにて展示します。

E/Eアーキテクチャと車載システムを専門とする大手機器メーカーであるACTIAは、車両メーカー(OEM)がSDV(ソフトウェア・デファインド・ビークル)向けのSDVアーキテクチャと呼ばれる新しい車載アーキテクチャに基づいて車両の設計が出来るよう支援しています。ACTIAの拡張アーキテクチャと及び車両ライフサイクルを管理するための車両データの活用に基づくサービスは、OEM及び交通事業者向けのソリューションの基礎となります。ACTIAはすべてのバス・トラックおよび自動車の専門メーカー向けに更なる付加価値の提案を強化します。

1-新たなE/Eアーキテクチャ:  ゾーン型アーキテクチャに向けて

自動車業界の技術革新は車両の安全性・性能・快適性で大きな進歩をもたらしました。これに対応するためにメーカーは「ゾーン型アーキテクチャ」と呼ばれる車両の機能を通信ドメイン毎にグループ化する集中型アーキテクチャに向けて車両を進化させています。

少ないケーブル・少ないハードウェア・高いパフォーマンス

車両の機能がゾーンに応じて定義・編成される事により、各デバイスと割り当てられたゾーンコントローラー間の距離を最小限に抑えることが可能です。これらのゾーンコントローラーは有線ネットワーク経由でセンターコンピュータに接続されるため、必要なケーブルの数が減りデータ伝送速度が向上するなど大きなメリットが得られます。

 4つの層」によるゾーン型アーキテクチャ

自動車市場の構造的進化に当たり、この分野の専門家であるACTIAはこの新しい進化を理解し提案していきます。
車両の「4つの層」のアーキテクチャは自動車業界にとって根本的に新しいアプローチとなり、車両の設計・操作・接続の方法を再定義するものとなります・

–  1つ目の層 ハードウェアおよびコンピュータ:

この層は自動車機器に電力を供給しその動作を可能にするためのコンピュータを含む重要なエレクトロニクスおよびハードウェアを表します。

  • 2つ目の層 ミドルウェア、オペレーティングシステム:

エンジン・シャーシ・デジタル制御装置・GPS など、車内のすべての機器を作動させます。

ミドルウェアは、ソフトウェアで定義された車両向けのSDVとも呼ばれている新しいアーキテクチャを統合した車両の開発と運用において中心的な役割を果たします。

  • 3つ目の層・アプリケーション:

すべての自動車の装備を管理し直感的で快適なユーザーインターフェイスを駆使し、その車両固有の作業性・快適性を実現。

  • 4つ目の層 クラウド:

 VtoX(車車間・路車間通信)におけるデータ管理の中心であり、現在ではすべての車両が管理・接続されています。
車両におけるミドルウェアの登場により、メーカーと機器サプライヤーのビジネスモデルが同様に変化しています。ACTIAはソフトウェアが主流となるその拡張アーキテクチャアプローチにより、このパラダイムシフトに備えています。

ミドルウェアの進化

これまではどの車両モデルにも(コンピュータという意味での)オペレーティングシステムが搭載されておらず、このコンセプトはテスラ社の電気自動車で市場に導入されました。

車両の運転席(コックピット)のデジタル化が進み、クラウドの重要性が高まり、運転支援システム用のデータへの需要が高まる中、メーカーにとってオペレーティングシステムを実装する事がより実用的なものになってきています。これにより、ある車両モデルから別の車両モデルへのアプリケーションの改善と更新が可能になります。これは最終顧客及びドライバーにサービスを提供する自動車業界においての重要かつ構造的な変化です。

拡張アーキテクチャの利点

SDV(ソフトウェア・デファインド・ビークル)ベースのアーキテクチャへの移行は、自動車業界に多大なメリットをもたらします。この新しい技術パラダイムシフトは、車両の設計・使用・メンテナンスの手法に革命をもたらしています。

SDVアーキテクチャにより以下が可能となります。

– FOTA(無線通信によるファームウェアのアップデート)テクノロジーを介して車両のコンピュータを継続的に更新

– デジタルツインによる車両アーキテクチャを最適化

– より正確かつ安全な方法で車両データを収集し、データ駆動型サービスをさまざまなサービスへと展開可能

– 先進的で人間工学に基づいたデジタルコックピットの提供

– 安全な運用を実現するサイバーセキュリティシステムの開発

ACTIA:新しいアーキテクチャに最適なパートナー

ACTIAは車両アーキテクチャ・診断・テレマティクス・データ管理における技術の相乗効果により、車両のデジタルエコシステムについて理解と知識を深めてまいりました。

ACTIAグループはバス・トラックおよび自動車のメーカーに高性能で信頼出来る環境を提供するための開発リソースを強化しています。

また拡張アーキテクチャというアプローチを駆使して新しいアーキテクチャに合わせてシステムとサービスを準備しています。この拡張アーキテクチャは柔軟性と堅固性がありカバリー可能なものを目指しています。ACTIAの目標は商用車および産業用車両のメーカーにおける組込みアーキテクチャでの主導的地位を維持する事です。

確実な運用を実現するサイバーセキュアな組込みアーキテクチャにおけるACTIAという選択

SDVアーキテクチャとコネクテッド技術による高性能な組込みソリューションの設計と開発は、特にセキュリティの確保は重要な課題となります。セキュリティの確保は運転上の安全性 (機能安全 とサイバーセキュリティ) の両方に対するニーズの高まりによって具体化されています。ACTIAはこうした課題を認識しサイバーセキュリティ規格(ISO 21434、UNECE R155-156規格) および機能安全(ISO 2626-2規格)と互換性のある車両電子アーキテクチャを開発しています。

ACTIAグループはメーカーのお客様に対しこれらの規制に関連したトレーニングをサポートしています。

この規範的なフレームワークはミドルウェア・ハードウェアプラットフォーム・アプリケーションという3つのアプリケーション領域を網羅する必要があり、そのアプリケーションにはシステムとサードパーティのアプリケーションが含まれています。よって車両の情報は広く共有されていますが、特にサイバーセキュリティの観点からその完成度と実効性は非常に多様です。

機能安全規格ISO 2626-2: 機能安全のニーズへの対応

機能安全規格ISO 2626-2により、2019年11月に欧州連合によって採択され、交通事故のリスクを軽減することを目的とした世界安全規則の各指令を準拠する事が可能になります。

この規格は車両アーキテクチャの安全機能とそれを保証する部品の開発の枠組みを定める方法論であり、優れた実践への指針です。

この規格は規制ではありませんが環境基準と同様に要求されるす1つの基準となっています。これにより高いレベルのパフォーマンスが確実になり、お客様のアーキテクチャの信頼性と持続性が可能・保証されます。

ACTIAのサイバーセキュリティへの包括的なアプローチ及び取り組み

自動車業界では車両サイバーセキュリティエンジニアリングの最先端を規定する世界規格であるISO/SAE 21434の策定を積極的に取り組まれており、特に欧州規則のUN-ECE 155および156に準拠するために使用されています。

欧州安全保障法(「EUサイバーセキュリティ法」)の枠内での欧州ネットワーク情報セキュリティ庁(ENISA)による支援の下で、車両安全認証制度の実施に向けた作業がまもなく開始されます。

ACTIAは自動車分野のサイバーセキュリティ規制と規格に関する策定に積極的に参加しています。その目的はこれらの規格の要件を策定時の企業プロセスに統合することです。

製品のサイバーセキュリティ

SDV車両の場合、ネットワーク上にある情報の完全性と機密性の問題は重要な課題です。これはACTIAが車両アーキテクチャとシステムの最初の段階からライフサイクル全体を通じて、データと通信の保護とデバイスを特定の方法で統合する理由です。

ACTIAは、テレマティクスソリューションのTier 1プロバイダーとして、サイバーセキュリティに関して高い基準を備えています。製品のサイバーセキュリティチームと共に、サイバーセキュリティに関連するあらゆる検討を促進すべく、プロジェクトチームとそのお客様をサポートしています。
例えばバス・トラックおよび自動車市場を含む商用および産業用車両専用テレマティクスユニット「TGU-R」には「サイバーセキュリティマニュアル」が付属しており、お客様は製品セキュリティサービスを適切に運用して自律的なアプリケーションを開発できるようになります。

ACTIAはサイバーセキュリティコンプライアンスに向けてお客様をサポートしています。

ISO27001の認定を受けているACTIAは、これらのテーマに関して真のパートナーとして機能することで、これらの統合サイバーセキュリティアプローチでお客様をサポートすることが可能です。その目的を達成するために、ACTIAはリスク分析手法とトレーサビリティツールを使用し、製品ライフサイクル全体を通じて管理を促進しています。
これらのツールは関係するメーカー・車両・人との強力なコラボレーションの必要性、新たな脅威に関連する監視・管理・是正措置というサービスに基づく新しい経済モデルの出現を明確にします。

2 – 運転席の新しい形:デジタルコックピット

ACTIAのデジタルコックピットは、高度な機能・直感的な人間工学・シームレスな接続性を提供することで、ドライバーの作業性を変革します。

拡張アーキテクチャの一部としてのデジタルコックピット

拡張アーキテクチャは、デジタルコックピットの管理と進化のための強固な基盤をもたらします。このデジタルコックピットにより、柔軟性の向上・カスタマイズの強化・新機能の統合促進、およびより効率的なアップデートが可能になり、ドライバーの作業性と車両全体の付加価値が向上します。

さらなる安全性と快適性の向上

車内の快適性と安全性に対する更なるニーズの高まりに応えるために、運転席からアクセス出来る多くの制御機能とステアリング機能が開発されてきました。これらの機能は車載機器(カメラ・センサー・スクリーンなど)、システムおよびマルチモード制御(手動や触覚)の増加に繋がります。

デジタルコックピットは超人間工学的であり、かつ最適化されたアプローチにより運転席の設定・その管理・操縦を簡素化します。ドライバーにとっては重要なな運転補助の手段であり、すべての人々にとって快適性と安全性の新しい規格への対応となります。デジタルダッシュボードは自動車市場で広く発展した後、市バスや長距離バスの新しいコックピット規格としての地位を確立しつつあります。

ACTIAのブースでは、インフォテインメントおよび車載システム管理ユニットに接続するデジタルコックピット(ACTiVi)を紹介します。この技術革新は車両のすべてのインフォテインメント機能との相乗効果を生み出し、運転および車内の快適性を向上させます。

ACTiVi は管理・制御する画面に接続され、車両の機器(運転席および助手席の画面、スピーカーなど)との接続で全ての車載インフォテインメント機能を管理が可能です。

また車両内の他のコンピュータに接続により。カメラ・ナビゲーション・ドアの開閉・HVAC(エアコン・換気・空調)などの幅広い機能を管理することができ、最適なドライビングおよび乗客の快適性を実現します。

またACTiViは新しい運転席規格:デジタルコックピットに完全に準拠しており、ACTiViとそのデジタルコックピットにより、新しい市場規格に適応した高性能の応答により自社の地位を確立しています。

3-コネクテッドカーからライフサイクル管理まで

ACTIAの拡張アーキテクチャは、車両データに基づくサービス(データ駆動型サービス)の展開を可能にする接続されたアーキテクチャです。このサービス及びソリューションにより車両のライフサイクル管理をより効率的かつ良好なものにすることができます。

継続的な車両の更新

拡張アーキテクチャの可能性の分野では、次のような2つの大きな進歩があります。

– 車両の安全性と快適性を向上させるためにコンピュータのリモートアップデートを可能にするファームウェア無線配信(FOTA)

– 車両のライフサイクルの管理の実行可能な方法を変革する革新的な仮想表現である車両のデジタルツインの出現

FOTA(無線通信によるファームウェアのアップデート)

FOTAは車両コンピュータのメンテナンスと更新に関して大幅な進歩を実現させ、UNECE R 155および156規格に準拠した車両の稼働状態を維持する上で重要な役割を果たしています。後者の規格では、自動車メーカーのバリューチェーン全体にわたってサイバーセキュリティ活動を統合する必要があります。

現在FOTAでは特定の車両のリモートアップデートが可能になっており、車載システムの改善やパッチの適用が簡素化されています。このアプローチにより最適なレベルの安全性が保証され、車両の健全性が維持されます。

ACTIAはFOTAテクノロジーを利用して、経済性・セキュリティ・快適性での利点を確保するために、リモートで更新とメンテナンスを実行できるソリューションをすでにお客様に提供しています。ソフトウェアおよびクラウドプラットフォームと組み合わせることで、これらの大規模なデータ処理機能はリモートによるソフトウェアアップデートから予知メンテナンスおよび車両のライフサイクルを効率的に管理して最大限の可用性を確保することを目的としたその他のサービスに至るまで、幅広いサービスで中心的な役割を果たしています。これらのサービスはデータ管理を活用してエコドライブの観点からのフリートオペレーレーションのニーズにも応えます。

これらの取り組みは、ACTIAの車載技術を備えた市バス・長距離バス・建機/農機などの特殊車両のお客様により良いサービスを提供することを1つの目的にしています。こうした車両の継続的なアップデートは厳しい基準を満たしながら残存価値を高めるのにも役立ちます。

データ駆動型サービス

ミドルウェアは相互接続するように設計されていないアプリケーションの接続を容易にし、それらをインテリジェントに接続する機能を提供することで、車両データ管理またはデータ駆動型サービスに基づいたアプリケーションとサービスの開発を促進します。

テレメトリー

テレメトリーにより、すべての車両データをリモートかつリアルタイムで取得できるようになります。

メーカーによるすべてのデータの詳細な活用により、車両のライフサイクル全体(設計から運用・保守)の車両監視が向上します。

データと応用が車両の性能と信頼性を向上させるというすべてのメーカーに共通の目標に向けて、引き続き探求されています。

ACTIAはデータの可能性を探求するメーカーをサポートしています。ACTIAのモデル駆動型テレメトリーソリューションは、ACTIA のテレマティクスユニット「TGU-R」とクラウドプラットフォーム「D2HUB」を基本のシステムとしており、SaaSにてアクセス出来るため、テレメトリーデータを簡単かつ安全に操作できます。

これらの車両データ処理ソリューションは、最終的には故障を予測するために使用され、メーカーがお客様に可能な限り最高の所有率(TCO)を保証できるようになります。

遠隔診断と予知保全

車両から収集されたデータの大規模なフィードバックと管理により、車両を遠隔で管理することで車両のメンテナンスが容易になります。

車両の診断はもはや整備工場だけで行われるのではなく、車載のテレマティクスユニットを介して行われ遠隔診断が可能となります。
さらにリアルタイムのデータレポートにより、メンテナンスに関連するパラメータを常に監視することで、最適な稼働率を確保すること(予防保全)が可能です。予知保全は車両のダウンタイム(停止時間)を制限し、稼働率(TCO)を向上させることを目的としています。

診断とメンテナンスで考慮して車両の稼働率を最適化することは、車両メーカーとそのお客様の両方にとって重要な資産となります。

ACTIAの技術面での利点

産業用車両および商用車の電子アーキテクチャは、過酷な環境におけるライフサイクルの要件を満たしています。これはACTIAグループ特徴の1つです。車両アーキテクチャ・接続性・電子診断におけるグループの歴史的なノウハウのにより、車両の設計段階からライフサイクル全体にわたってお客様のサポートが可能であり、ACTIAはこの技術的利点を公共交通機関向けにも活用しています。

最後に:

ACTIAは拡張・接続されたアーキテクチャにより、新しいSDV車両アーキテクチャに向けて自動車業界をサポートする上で重要な役割を果たしています。新世代のE/Eアーキテクチャへの移行は、系統的な準備とともに段階的に行われています。

このアプローチはサイバーセキュリティ・機能安全・データ活用に基づくコネクテッドサービス・デジタルコックピットなどの将来の規制に準拠するために既存のアーキテクチャを進化させるものです。

これらの開発はACTIAが機能安全とサイバーセキュリティの要件を満たすための機器・制御コマンドモジュール、そしてテレマティクスユニットのアップグレードを伴うプロセスの中で行われています。

ACTIAは拡張・接続、そして進化する柔軟なアーキテクチャへの移行を促進しています。

公共交通業界の重量な企業であるACTIAは、ソリューションプロバイダーであるだけでなく、メーカーとその顧客である通信事業者の両方にとって信頼できるパートナーであり、急速に変化する技術的および商業的な状況において、すべての市場のニーズを注視しています。

ACTIAは人々と環境を尊重するモビリティに取り組むパートナーとして自らを位置づけ、マルチモーダルモビリティをサポートし、モビリティ分野のメーカーや事業者と緊密に連携しています。ACTIAのイノベーション・機敏性・人間中心の文化という3つの重要な大黒柱に基づいています。絶え間ないイノベーションがACTIAの成功の鍵であり、競争をリードしながらステークホルダーや特にお客様の進化するニーズに応えることができると強く信じています。
お客様を中心に据えることにより、持続可能性を尊重した革新的で価値を生み出す次のようなエレクトロニクスに関連する技術面および産業上の課題に対処するよう尽力しています。

Aller au contenu principal