ACTIA JAPAN 株式会社 (アクティア ジャパン)

テレメトリ: 電気バスの信頼性を高めるデータの力

テレメトリは、車両のCANネットワーク上にあるすべてのデータを、遠隔地からリアルタイムで取得する目的で使われます。メーカーは、関連データを利用して、設計から運用・保守に至るまで、車両のライフサイクル全体のモニタリングを向上させています。データの力とその応用範囲はまだ解明されていませんが、車両の性能と信頼性を向上させることはすべてのメーカーがかかえる共通の目標です。

ACTIA(アクティア)は、車両システム設計のスペシャリストであり、メーカーによるデータの可能性の追求を支援しています。ACTIA モデル駆動型テレメトリソリューションは、ACTIA製車載テレマティクスユニット TGU-RとACTIA D2HUBデジタルプラットフォームをベースにしています。このソリューションは、SaaS(Software As A Service)モードでアクセス可能で、テレメトリデータを簡単かつ安全に操作するために使用されます。

ACTIA データファクトリー(D2HUB): カスタマイズデータ

取得するデータの選択

電気型又は燃料型であろうと、自動車には多くの電子システムが搭載されています。これらの電子システムは、標準化されたCAN(Control Area Network)プロトコルを使用したコンピュータネットワークを介して通信します。

車両は大量の情報やデータを生成し、この生成された貴重なデータは、車両の状態や実際の運転状況下での挙動に関する情報を提供しています。

設定可能なデータの例:

– 監視する車載システム、

– 監視する車両、

– すぐに使えるFMSデータのライブラリから監視するデータ、又はプライベートメッセージングシステムからインポートして監視するデータ、

– 最も適したサンプリング頻度等。

リモート通信、ゲートウェイの役割

上記の設定されたデータは、遠隔操作で車載のACTIA TGU-Rユニットに送信されます。このユニットは、車両とモバイルインターネット間のゲートウェイとして機能します。

TGU-R(テレマティクス・ゲートウェイ・ユニット)は、最新のモバイル通信技術を搭載し、車載ECUから収集したデータをCANやEthernetを介してワイヤレスで通信できるように設計されています。また、新世代のGNSS受信機で収集した位置情報も管理できます。TGU-Rユニットは、ローリー、バス、観光バス、建機や農機等の特殊車両のコネクティビティニーズに対応しており、オリジナルビークルへの組み込みや後付けが可能です。ACTIAは、過去数年間ですでに数百万台のテレマティクスユニットを生産して参りました。

相互運用性とオープンアプローチ

ACTIAのテレメトリに関する専門知識は、グループが長年培ってきた車載電子システムの設計での知識に基づいています。この確立されたノウハウにより、車両設計における全体的なシステムアプローチを保証できます。

2018年以降、ACTIAの一連の機器、ハードウェアモジュール、アプリケーションはITxPT規格を取得して参りました。ITxPT規格の完全にオープンなアプローチは、車載システムの相互運用性と車両開発のコスト削減を保証します。ITxPTラベルにより、TGU-Rゲートウェイは、ACTIAが設計したものであるかどうかに関わらず、ITxPT車載システムが生成するすべての情報を取得することができます。D2HUBデータファクトリーに収集されたデータは、データ分析やデータ処理を行うアプリケーションが利用できるAPIを介して公開できます。

これらのアプリケーションは、特に予測診断を目的としており、車両を監視するためのビジュアルインジケータを、ダッシュボードの形で生成することができます。

データの安全性の保証

ACTIAは、データやITシステムのセキュリティを重視しており、自動車のサイバーセキュリティに関する規制や規格の作成に積極的に参加しています。

これらの文書に記載されている要件を、自社のプロセスや製品の開発に組み込むことが一つの目的です。

ACTIAは、サイバーセキュリティのあらゆる側面を考慮して、プロジェクトチームや顧客を支援しています。例えば、テレマティクスユニット「TGU-R」には、サイバーセキュリティマニュアルが添付されており、顧客は当マニュアルを使って完全に自律的にアプリケーションを開発することができます。

ACTIAは、2019年からISO 27001(情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)に関する国際規格)を取得しています。

バッテリー保証条件の管理

電気バスの場合、電池のコストは非常に重要であり、車両の総価値の50%を占めることもあります。電池の状態を監視し、車両の全耐用年数にわたって動作可能であることを保証することは、メーカーにとって真の課題です。したがって、電池がメーカー保証の対象であることは非常に重要です。

電池の管理、特にSoC(充電状態)とSoH(健康状態)を管理することで、保証された自律性の逸脱を検出することができます。

メーカーやオペレーターは、バスの状態を監視し、制限値を超えた場合には警告を受け取ります。このようなデータは、双方のパートナー間に高いレベルの透明性をもたらします。したがって、メーカーは、顧客に提供できる保証レベルについて安心感を得ることができます。

また、燃料バスやハイブリッドバスでは、車両のすべての重要なコンポーネントを遠隔で監視するためにテレメトリが使用されています。私たちのソリューションでは、バスの固定化につながる可能性のある重大な故障(ドア、エンジンなど)を予測することができます。

自動車の真の予測診断ツール: テレトリ

ACTIAは、30年以上にわたり、診断ソリューションのグローバルリーダーとして活躍して参りました。これらには、オンボードおよびオフボードのソリューションが含まれ、異なる場面で使われるソリューションを提供しております。

– 自動車生産工場向けのもの

-アフターセールス・整備場・ネットワーク、又はあらゆる種類の保守・修理サービス・プロバイダー向けのもの

自動車には様々な種類の故障が発生し、これらの故障は、公共交通機関向けの車両メーカーにとっては、例として、ドアの開閉やエンジンの冷却に影響を与えます。

テレメトリを使うことで、車両を整備場に持ち帰る必要も無くなり、収集したデータの処理・分析システム(人工知能、ディープラーニングなど)を活用して、予測診断を行うことができます。

これらのデータには複数のものが含まれます。

– オーバーヒートを防ぐためのエンジン動作に関連したデータ、

– 車両のドア操作に関連したデータ、

– 車載システムで発生する故障コード等。

予測診断のアプローチにより、メーカーは車両の運用コストやメンテナンスコストを削減することができます。また、開発フェーズでのプレシリーズ車両の認定段階を最適化するためにも使用できます。

また、ACTIAは診断基準やプロトコルの規制においても重要な役割を果たしており、様々な標準化団体で国際的に活動しています。

予測知能、部品や電池の寿命、自動メンテナンス、異常や故障の検出、R&D情報など、応用範囲は広く、データの力はそれを活用できるものにとっては驚異的なものになります。

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